

令和の大勧進
『八万四千プロジェクト』
薬師十二神将造立(作 加藤巍山 仏師)
ご挨拶(発願趣意書)
皆さまには、平素より、ご本尊せんき薬師如来にはご信心深く。また当山興隆発展のため、各段のご信援を頂いておりますこと、厚く御礼申し上げます。
日本で唯一とされる、せんき薬師如来をご本尊とする現本堂は、有縁の皆々さまの徳行の結晶として、約十年の歳月をかけ平成五年に落成し、併せてご本尊せんき薬師如来、日光菩薩・月光菩薩の薬師三尊も新調し、奉祀させていただきました。
薬師如来には、十二神将(じゅうにしんしょう)という、お薬師さまの活動をサポートし、病難・苦難・災難を祓い守護する、十二体の脇侍(わきじ)がいます。それぞれが十二支を担当し、生まれ年や月・日・時間と、十二方位の守護神として、古くより、篤く信仰されている身近で、有難いほとけさまなのです。
十二神将はそれぞれに七千、総勢八万四千の眷属(けんぞく)をしたがえており、この八万四千という数は、私たちの煩悩の数や、お薬師様の救いの術の数ともいわれます。
その十二神将を薬師三尊と共にお祀りすることは、本堂建立の構想当初からの念願であり、本堂落成から間もなく三十年を迎え、昨今の不安の続く世相において、世の中の安寧と平和、私たちの暮らしの安寧、各家先祖代々菩提を家門繁栄へと導く令和の大勧進事業として「薬師十二神将造立」を発願いたしました。
そして十二神将を新調し、お迎えするにあたり、有縁の皆々さまに広く、多く、この仏縁を結んでいただきたく、
『八万四千プロジェクト』と命名いたしました。
制作にあたっては、高野山金堂の本尊・薬師如来像などを制作し日本を代表する仏師・故髙村光雲師から五代、作品【示現(じげん)・Ⅰ】で世界的な評価を得た加藤巍山(かとうぎざん)師が手掛けてくださることになりました。
弘法大師空海のお言葉に、「仏像を造るという事業は、ちりも積もって大山となってそびえ立ち、一滴の水が広く深い海となるように、多くの施主の皆さまのお心を合わせてこそ、この功徳行を成し遂げられる。この浄行によって生まれる功徳は、私たちに滅びることなく、永く広く行き渡るだろう。その事は、父母を始め、先祖・社会・仏恩など、四恩に充分報いることであり、諸仏諸天は大きな橋を豊かに授かってくれるだろう」(性霊集)と、仏像建立の意義を説かれております。
今後、幾世に渡り、祈り続けられていく十二神将をお迎えすることは、ご本尊せんき薬師如来のご威光が益々増進し、皆さまに霊験功徳を一層頂けるものと確信しております。
つきましては、この千載一遇の仏縁に、皆さまの徳行を結集され、本プロジェクトに大いなるご理解と格段のご賛同、ご協賛を賜りますよう、衷心よりお願い申し上げる次第です。
令和三年 今月吉祥
発願主 せんき薬師 西福院
第二十九世 吉田承峰
十二神将
開眼日 ※完成予定時期
子神 毘羯羅大将
(びからだいしょう)
※調整中

丑神 招杜羅大将
(しょうとらだいしょう)
※調整中

寅神 真達羅大 将
(しんだらだいしょう)
令和4年 11月1日 開眼
古来より人類は虎に対して畏敬の念を持っています。ライオン(獅子)とは違い、【孤高の虎】という言葉があるように虎は群れをなしません。
孤高とは自己の信念・美学を貫く様を表します。今回の虎神は、自らの孤高の精神を持ち、皆さまにその強さをお持ちいただけるよう願って制作致しました。

卯神 摩虎羅大将
(まこらだいしょう)
令和5年 6月27日 開眼
人類はこれまで度重なる自然災害や疫病に振り回されましたが、幾度も乗り越えてきました。今回の卯神には、その先にある希望を指し、うさぎのように軽やかにその希望まで達せられるよう、願いを込めて制作しました。

辰神 波夷羅大将
(はいらだいしょう)
令和6年 7月2日 開眼
龍と言えば、昇竜など激しく動きのあるイメージがありますが、機会を逃さない為に力を溜める期間も必要です。眠る龍の物語も多くあるように、今回の辰神はまさにこれから力を発揮する寸前のお姿を表しています。お参りいただくことで皆さまに宿る力が発揮され祈願成就が達せられますように祈念致します。

巳神 因達羅大将
(いんだらだいしょう)
※令和7年 1月頃

午神 珊底羅大将
(さんてらだいしょう)
※令和7年 11月頃

未神 頞儞羅大将
(まにらだいしょう)
※令和8年 11月頃

申神 安底羅大将
(あんてらだいしょう)
※令和8年 6月頃

酉神 迷企羅大将
(めきらだいしょう)
※調整中

戌神 伐折羅大将
(ばざらだいしょう)
※調整中

亥神 宮毘羅大将
(くびらだいしょう)
※調整中





